ハーバードビジネスレビューによる「業績改善の事業診断法」

今月のハーバードビジネスレビュー
「収益力の経営」ということで
最近特に「会社が儲かることって本当に大事だなー」と
感じることが多いもんでメモ代わりの感想など。


といっても今号の目玉は
収益力の経営 - ハーバード・ビジネス・レビュー2008.07 (404 Blog Not Found)
こちらで触れてらっしゃいます。
紹介されていた「自滅する企業
エクセレント・カンパニーを蝕む7つの習慣病」
今度読んでみよう。


話をもどしますが、今号で私自身が一番気になったのは
「業績改善の事業診断法」の記事でした。
(マーク・ゴットフレッドソン、スティーブ・シャウバート、
 エルナン・サエンス/著、鈴木泰雄/訳)


記事によると
CEOの平均在任期間が短くなっているという。
そして、短期で業績を改善させることが急務になってきており、
重点課題を達成する方法を見つけ出す必要だという前提が
あるそうです。


そして記事は往々にして、CEOや事業部長に就任したものは
自分の得意分野から手をつけて
しまいがちであることを警告してます。
そうならないために、次の三つの基準、つまり
(1)経営上の制約を踏まえること。
(2)事業の基本要素を網羅しながら集中分野を選択すること。
(3)コミュニケーションと行動を喚起すること。
これらに合致する診断法に沿った業績改善策ならば
大丈夫だということです。


以下提唱している原則について一部抜粋(本書P57)です。

 原則1.コストと価格はほぼ必ず低減する
  ・自社のコスト曲線の傾きは競合他所のそれと比べて、どうなっているか。
  ・他社と比べて、自社が最も改善しやすいコスト領域はどこか。
 原則2.企業の選択肢は競争上のポジションによって決まる
  ・自社事業のポジションは最大どこまで伸びる可能性があるか。
  ・自社に競争優位をもたらしているケイパビリティは何か。
 原則3.顧客もプロフィット・プールもたえず変化している
  ・規模、成長性、収益性において最も高い顧客セグメントはどこか。
  ・自社の顧客継続率はどれくらいか。
 原則4.シンプルが何よりである
  ・自社製品において、顧客に強い印象を与える特徴を挙げるとすれば
   それは何か。
  ・このような複雑性のせいで、どのような影響が生じているのか。


そしてこの原則に基づき、記事では指標を測定するABC(活動原価計算)
などのフレームワークの使い方を述べています。
詳しくは同書をごらんください。


まあしかし実際この手法を採用するとして、どれくらいの周期で
測定し続ければいいんですかね? 月次、四半期、年次?
多分年次計画策定の前に確認すればOKな気がしますがどうなんでしょうか。


そして指標を測定する、ということは大事ですが
測定の活動にばっかりリソースがとられるという
本末顛倒なことが起こりがち(バランス・スコア・カード
とかもそんな感じになりません?)
のような気がしなくもないんで、そこら辺は気をつけたいですよね。


そして、これらの診断法、何か他のことに応用できませんかね。
例えばブログを短期間でブレークスルー(アクセス数アップ!)させる診断法とか……。
ちょっと無理がありますかねえ。どなたか考えてくれないかしら。