ガッシュと訴訟と契約書

なんかすごいことになってますね。(挨拶)
(株)小学館を提訴。 (雷句誠の今日このごろ。)


あまりこういった業界の事情に
私は詳しくないのですし、また上記リンク先の陳述書及び訴状は
様々な切り口で論じることがあると思いますが、
気になった点を1つだけ。


それは、契約書のことです。


出版大手の会社の主力商品(雑誌)に新連載するときの
原稿料について(というか連載すること自体)、契約書も交わさず
口約束で決められていることが訴状からわかります。


以下訴状からの引用。

2 原稿連載契約及び出版契約の締結(甲2)
(1)原告は、被告との間で、平成12年秋頃、被告が出版する
「少年サンデー」において、自らの作品(金色のガッシュ!!)の
連載をする契約をした(口約束)。
 その際、原告は、被告より準備金として30万円を受領した。
  契約当初の原告の原稿料は、白黒原稿が1ページ1万円
(後に小学館漫画賞受賞により1万3000円にアップした)、
カラー原稿が1ページ1万4000円(その後1万7000円にアップした)であった
(いずれも口約束)。

引用終わり。



ここにすごく違和感があるんですが…。
普通こういう時って契約書を交わしませんか?
法務担当の方とかこの辺どうなんでしょうか?



で、ちょっと調べてみると
業界全体がそんな感じなんですね。
  ■出版界はヘンな業界(たけくまメモ)
いやー、勉強になりました。


ちなみに、社団法人日本書籍出版協会が出している
出版社における改正下請法の取扱いについてによると
漫画は下請法の対象外だそうです。(下請法で内容、代金等について
記載した書類を作成し2年間保存する必要がある。)
だから連載開始時、契約書はなくても問題ない、という見解なのでしょうか。


うーん不思議な世界です。
今後は小学館さんがどういうリアクションをとるのか、
ちょっと気になりますね。